2019/04/09

モチベーションが上がらないと嘆く前に!モチベーション低下の原因とモチベーションアップの方法

社会人としての仕事でルーティーン作業は避けられません。「ルーティーンが多くてモチベーションが上がらない」「頑張っても頑張っていなくても同じ給与でモチベーションは下がる一方」といった声は、多くの社員から上がっている悩みともいえます。

 

学生時代と違って公平な「成績評価」がしづらい、成果主義に近い社会において、私たちはどのようにモチベーションを維持していくことができるでしょうか。また会社として、社員のモチベーションが下がり続けることによる弊害を、どのように避けることができるのでしょうか。

 

業績アップと社員のモチベーションの関係

業績と社員の業務に対するモチベーションには明確な関連があるといわれています。企業が行った施策により社員モチベーションが下がり、会社がうまく回らなくなったという事例もあります。[1]

 

社員のモチベーションは仕事に対する意欲や、積極性に直結します。同じ仕事を依頼してもただ作業をするのと、能動的に創意工夫を重ねながら業務を行うのとでは、その結果は全く違いますよね。

 

では、社員のモチベーションが上がることにはどのようなメリットがあるのか、具体的に見ていきましょう。

 

社員のモチベーションが上がることのメリット

社員のモチベーションが高い状態だと、社員自身が積極的に業務に取り組むことが普通になります。指示待ちの社員より、指示を待たずして積極的に仕事を探し取り組んでいる社員のほうが、パフォーマンスが良いのは当然です。

 

また会議で意見を求めても、モチベーションが高い社員からはアイデアや意見が出てきますが、モチベーションが低くただ時間が過ぎ去るのを待っている社員からは何の意見も得られないでしょう。社員のモチベーションの高さは、企業の活力の高さといっても過言ではないのです。

 

モチベーション高く仕事ができる理由

どのような会社にも「モチベーションが高い人」と「モチベーションが低い人」がいます。同じような仕事をしているのに、このように違いが出るのは興味深いことですが、モチベーションが高い人は往々にして、自分の仕事に熱意を持ち楽しんでいることが多いものです。

このような人はマズローの提唱する基本欲求の階層図の内、一番高位の「自己実現欲求」がありながら、自らの仕事の意義や重要性を十分認識し創造性を発揮している人です。

 

マズローの5段階欲求は下のようにピラミッド型になっています。最下層の「生理的欲求」は生きていくための最低限の欲求で、食欲や睡眠欲、性欲がこれにあたります。「安全・安心欲求」は自分が攻撃されたり突然殺されたりしないという安心感を得るものです。「社会的欲求」は社会のどこかに所属していたいという願望であり、会社や学校に所属していると安心するというものです。社会的欲求の上位に来る「尊厳欲求」は社会に認められたい、他人から感謝されたいというようなものになります。モチベーションの高さに関連する最上位の「自己実現欲求」は『自分が理想とする自分のイメージを実現する』というものです。[2]

 

「自分の仕事に熱意を持って楽しんでいる人というのは、最上位の欲求である自己実現欲求が強い人ということになります。マズローは「自己実現欲求の強い人の特徴として自発性で自然で人間的である」と述べていますが、たくさんのルールや慣習がある会社の中で人間的にふるまえている人はどれだけいるでしょうか。幼少期には誰しも持っている人間らしさや自発性は成長と共に失われることがあり、自発性が低くなってしまった人は「モチベーションが低い」、自発性を維持している人は「モチベーションが高い」ともいえます。

 

また、「創造性における自己実現欲求と価値について」という論文の中で、「積極的に創造的な仕事をした時のモチベーションは何だったか?」という調査がされています。調査対象者の中では「自分のスキルや能力を生かすことができた」「自分の能力を成長させたいと思った」「課題の価値や重要性を認識していた」という人が多いという結果がでています。[3]自分の得意分野や能力と合致した業務、重要性の高い任務を任された場合にモチベーション高く仕事ができるという考えも成り立ちます。

 

モチベーションの高い人の「成長型思考(グロースマインド」

しかしながらどんなに畑違いの業務でもモチベーションを失わない人もいます。それは「成長型思考(グロースマインド)」を持った人たちです。

 

グロースマインドとは、自分ができないことに対して「今はまだできない、でももう少し練習すればできそうだ」「ここを工夫すれば次はできるかもしれない」など、困難に対して前向きな考え方を言います。そしてグロースマインドの反対語は「停滞型思考(フィックスドマインド)」。「才能がないからできない」「自分には無理だ」など、できないことに対して早々にあきらめてしまいがちな考え方です。

 

モチベーションが高い人達は往々にして成長型思考を持っているといいます。そのためできないことに対しても「勉強しながらやる」「色々な人に聞きながら取り組む」などという自己成長に対する働きかけが自然にできるのです。[4]

 

モチベーション向上の事例と施策

しかしながら社員個人の考え方について会社が強制的に修正することはできません。では、社員にモチベーション高く仕事をしてもらうために、企業としてできることはあるのでしょうか。各企業の社員モチベーションアップサポートに関する施策を、事例を交えてご紹介します。

 

事例1:育自分休暇で自分磨き(サイボウズ株式会社)

退職後6年の間は復職の機会を保障されているサイボウズの「育自分休暇制度」は、会社を退職して自分磨きをした後また元の職場に戻ってこられるというものです。よその世界を見て一回りも二回りも成長して自社で活躍してほしいという願いと、チャレンジ精神を応援するシステムです。[5]

会社から一度離れることで自立心や意思決定力が伸び、モチベーションの向上が期待できます。

 

異文化体験や他社に転職してスキルを上げてまた戻ってくることなどもできます。実際にこの育自分休暇制度を利用し、海外青年協力隊に参加してアフリカで活動をした人もいます。[6]

 

事例2:異動自己申告制(クックパッド株式会社)

クックパッドでは空いたポジションに対して「社内公募」を行っています。条件はありますが、異動を希望する場合上司の承認などなしに公募に応募することができ、応募したという事実が公表されることはありません。もちろん、異動が実現しなかった場合には理由をフィードバックし、次の希望が叶うようスキルアップのサポートなどもあります。[7]

自分がやりたいことに社内でチャレンジできるという体制は、クックパッドが採用しているほかの福利厚生と共に、社員のモチベーションアップに繋がっています。

 

事例3:3C評価制度(フォルシア株式会社)

一緒に働く社員間の相互評価による評価を導入したのがフォルシア株式会社です。

3C評価制度で評価観点となる『C』は、「Contribution」(会社への収益の貢献度)、「Commitment」(業務に対する責任感、献身度)、「Consistency」(会社への安定的関与)のCです。上司からの一方的な評価ではなく、自分以外の社員からの評価によって賞与が決まるというこの制度では、自分以外の人の仕事を見たり、他部署との関わり合いを見直すきっかけになるといいます。[8][9]

 

他の人の仕事ぶりをつぶさに観察することで刺激を受け、他の人が自分の仕事ぶりを見てくれているとわかるとマズロー5段階欲求理論で言うところの「尊厳欲求」が高まります。それにより自己実現欲求も高まり、モチベーションも上がります。

 

すぐにできるモチベーションアップへの取り組み

会社の仕組みとしてすでにモチベーションが上がるシステムがある場合には良いのですが、世の中はそのような会社ばかりではありません。会社にそのようなシステムがなかった場合でも、今すぐできるモチベーションアップ方法はあります。

 

あなたが上司であれば比較的社歴の浅い社員にこまめに声掛けをして気にかけていることを伝えたり、中堅どころの部下にはある程度仕事を任せたりして、期待していることを伝えるだけでも効果はあります。[10]

 

常日頃から会社のビジョンを共有し、仕事の意義や重要性をしっかりと説明してから仕事を依頼すると、モチベーションを維持しつつ仕事をこなしてくれるでしょう。

 

自分のモチベーションを上げたいと感じたなら、生活習慣を整え、好きなことをしてリラックスする時間を設けてみましょう。社会人は常に時間と戦いつかれています。自分の時間を持つだけでもモチベーションの高さは違ってきます。[11]

 

また、自己啓発に勤しむのも一つの手です。将来なりたい自分を思い描きながら、小さな目標を設定し、目標達成のご褒美を考えておくといいでしょう。業務で大切な英会話能力を伸ばすため、TOEIC650点を達成したら海外旅行をするなど、思い切ったご褒美を用意するのも効果的でしょう。

 

まとめ

いくらモチベーションの高い社員を採用しても、日々の業務に忙殺されてそのモチベーションを徐々に失ってしまうこともあります。社員自らの素質や努力と共に、企業がそれをつぶさないようサポートを行うことも大切です。

魅力的な企業・個人であり続けるためにも、成長型思考を心がけることが最初にできることだといえるでしょう。

 

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参照・参考文献
[1]https://tunag.jp/ja/contents/hr-column/2966/
[2]http://econ.meijigakuin.ac.jp/research/publication/pdf/124-4.pdf
[3]https://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20190104223724.pdf?id=ART0009884383
[4]https://president.jp/articles/-/16585
[5]https://www.sankeibiz.jp/econome/news/131106/ecd1311060600003-n2.htm
[6]https://cybozushiki.cybozu.co.jp/ikujibundiary/
[7]http://www7a.biglobe.ne.jp/~justeye/jireisyoukai_motivation.html
[8]https://doors.nikkei.com/atcl/wol/column/15/041200068/032900025/
[9]https://www.forcia.com/jobs/evaluation/
[10]https://bowgl.com/2017/07/21/to-motivate/
[11]https://minnkane.com/news/7299